縄文の暮らしに学ぶ
波の家
自然のありがたさ
木を学ぶ
セイケンハウスでは、「木の家」を作るためにプロフェッショナルから「木」についてのお話をお伺いしています。
2020年8月7日(金)に福岡県朝倉市の(有)杉岡製材所・代表の杉岡さんに「木」について貴重なお話をお伺いしましたのでご紹介いたします。
方丈板倉 斎(さい)
この日は「方丈板倉 斎」を建てる予定だったのですが、残念ながら雨のため別日に延期になりました。しかし、現場で杉岡さんから直接、「方丈板倉 斎」についてお伺いできました。
斎(さい)とは、ものいみ ある期間、食や外出などをつつしみ、
心身を清めることおよびそのへやの意味なり。
今から800年前、平安時代の終わりの頃、京の都は地震、台風、竜巻、大火、飢饉と度重なる災難に襲われ、400年間にわたって繁栄した平安京はあっけなく崩壊し、人々はその有様に無常を感じました。
そんな時期、鴨長明は京都南部の日野山中に閑居隠棲して方丈記を記します。ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず(方丈記より)。
この鴨長明が生きた時代と、現在の新型コロナウイルスの時代が似ています。
杉岡さんは、教えてくれました。人類は生きのびるために大きな転機にさしかかっている。急速に拡大してきた大都市への集中から山野田園への分散が今始まる。それは密集閉鎖居住から分散開放居住への転換でもある。20世紀末から日本列島は地震、津波、噴火、台風、洪水と度重なる災害に見舞われ、その度に人と財が大都市へ集中することの危険性は指摘されてきたが、その拡大に歯止めがかかることはなかった。大都市への致命的な打撃とはならなかったからである。しかしながら新たな感染症の脅威は地球上のすべてに平等に降り注ぎ、むしろ大都市に容赦ない大打撃を与えた。 いまこそ大都市集中に歯止めをかけ分散居住を進めるときである。その確かな第一歩として小屋、斎(さい)をつくり始めると・・・。
大きな危機を生きのびる想像力を
呼びさます
私たちが「縄文の暮らしに学ぶ」というコンセプトで「木の家・波の家研究所」を立ち上げたのも人類が生きのびるために大きな転機にさしかかっていることを感じたからです。
ハウスメーカーのあり方も自然と調和していくことが大切と考えていた中で、新型コロナウイルスが全世界に流行し始めました。
その同時期に、杉岡さんのブログに出会いました。
そこには、
「内部環境に暮らす私たち人という生命体もまた自然そのものであるということ。人体の細胞数は数十兆個あり、毎日1兆個の細胞が入れ替わるといわれています。
その細胞でつくられる筋肉や神経の多くは不随意なものです。しかも身体には、細胞数の数倍もの常在微生物がいるといわれます。私たちは生きているのでなく、生かされているのです。様々な災害が頻発する今、「すみか」のあり方を再考すべき時ではないでしょうか」と書かれてありました。

この言葉に共感し、「もっと木について学びたい。自然について一から勉強したい!」という想いが溢れ、気がついたら朝倉にお伺いしていました。お忙しい中で様々なことを教えていただいた杉岡さんに心から感謝いたします。
今後も、杉岡さんから様々なことを学びながら、「木の家」について考えて行こうと思いました。
本日はありがとうございました。
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木の家 波の家
木の家 波の家は、福岡のハウスメーカー・セイケンハウス株式会社が運営する研究所です。
私たちは、縄文時代から続く家づくり研究を通じて、急速に発展する生活のなかで見えなくなりつつある
自然や文化をもう一度見直し、人間があるべき姿を取り戻していく活動をしています。